みなさま、こんにちは。
大田区の蒲田駅前歯科・矯正歯科 歯科医師の花岡です。
今回は、唾液の働きについてお話ししていきたいと思います。
唾液は、お口の中を潤しているだけだと思っている方は多いのではないでしょうか。
実は唾液にはさまざまな作用があります。
目次
唾液のちから
唾液には以下の8個の働きがあるとされています。
①自浄作用
②抗菌作用
③ph緩衝作用
④再石灰化作用
⑤消化作用
⑥粘液保護・潤滑作用
⑦溶解・凝集作用
⑧粘膜修復作用
一つずつ詳しくみていきましょう。
①自浄作用
お口の中の粘膜や歯の表面は唾液に覆われているため、食べ物が付きにくくなっています。
食べかすや多くの細菌を洗い流して、お口の中を清潔に保つ働きがあります。
②抗菌作用
唾液中にはリゾチーム、ペルオキシダーゼ、ラクトフェリンといった殺菌に働くさまざまな物質が含まれています。
なかでも、最も多く含まれている成分がIgA(免疫グロブリンA)です。
③ph緩衝作用
食後はお口の中が酸性に傾きます。口腔内が酸性に傾くと(ph 5.5以下)歯が溶け始めていきます。
この酸性に傾いた口腔内を中性に戻す働きのことを言います。
④再石灰化作用
歯の表面のエナメル質が溶け出した状態を脱灰と言います。
その脱灰によって失われたカルシウムやリンを補い、再び元に戻す(再石灰化)働きがあります。
⑤消化作用
唾液中のアミラーゼとういう消化酵素で、でんぷんを分解し、食べ物を消化しやすくします。
⑥粘液保護・潤滑作用
唾液には、納豆などのネバネバのもとになっているムチンという成分が入っています。
このムチンによって口の中の粘膜は、いろいろな刺激から保護されています。
⑦溶解・凝集作用
食物中の味覚成分を唾液中に溶解し、味覚の発現を助けます。
さらに噛み砕いたり飲み込んだりしやすい塊にします。
⑧粘膜修復作用
上皮細胞成長因子(EGF)というタンパク質が細胞を活性化させ、皮膚や内臓などの傷跡を修復します。
唾液を増やすためには
唾液にはたくさんの役割があることが分かったところで、今度は唾液を増やすためにはどうすればいいのかについて説明していきたいと思います。
1よく噛んで食べる
噛むことが刺激になって唾液の分泌が促されます。
2鼻呼吸を心がける
口呼吸をすることで口腔内が乾燥しやすくなってしまいます。
3こまめな水分補給
唾液をつくるためには水分は必要です。
4唾液腺をマッサージする
耳の横や顎の下を押すことによって唾液の流出が良くなります。
今回は、唾液の役割・大切さについて説明していきましたが、いかがだったでしょうか。みなさまの生活で少しでもお役に立てればと思います。
何かお気になることがありましたら、いつでもご相談下さい。
蒲田駅前歯科・矯正歯科 花岡