こんにちは。
蒲田駅前歯科・矯正歯科の歯科医師の北村です。
今回は喫煙についてお話ししたいと思います。
まず、日本の喫煙率ですが、2019年に実施された国民健康・栄養調査によると
男性の喫煙率27.1%
女性の喫煙率7.6%
総数でみると喫煙者の4人に1人は加熱式タバコを使用しているとのことです。
また年齢階級別に見た場合の加熱式タバコの使用割合の高さ
男性では30〜40歳代で40〜50%
女性では20〜30歳代で50%
という結果がでています。
〈喫煙やタバコ成分による口腔内の変化〉
・歯周病 ニコチンやタバコ煙抽出物の暴露が歯周病原因菌のバイオフィルム(細菌の膜状の集合体)の形成をし、歯周病になりやすくなる。
・虫歯 ニコチンによりバイオフィルムの形成や代謝を促進するため、虫歯になりやすくなる。
・インプラント周囲炎
・口腔がん 喫煙は口腔内のヒトパピローマウイルス(HPV)感染を促し、感染期間を延長させ、リスクを上昇させる可能性がある。
・口腔カンジタ症
など喫煙をしていることにより、口腔内の病気のリスクが高くなります。
また、歯周治療後において喫煙継続者では歯周組織の改善が認められないが禁煙者では健常化します。
〈加熱式タバコの妊婦への影響〉
・妊娠性高血圧症候群
・低出生体重
・在胎不当過小児
・子供のアレルギー
・唇裂口蓋裂
〈受動喫煙の影響〉
加熱式タバコのエアロゾルは呼気の勢いで約3m先まで到達します。 加熱式タバコのエアロゾルに曝露された人の約40%に何らかの自覚症状がみられ、喘息発作と胸痛は紙巻きタバコよりも割合が多いというデータも出ています。
また、加熱式タバコを使用する父親の家族では尿中のニコチン代謝物が配偶者よりも子供に多く見られます。
〈電子タバコのニコチン依存性〉
ニコチン入りの電子タバコについては、紙巻きタバコよりも有害性が低いという研究報告が多いですが、ニコチン依存症のリスクは紙巻きタバコと同様にあります。
〈喫煙による歯科治療への影響〉
インプラント治療や抜歯など外科手術を予定している場合、歯肉の治りが禁煙者よりも悪かったり、インプラントの人工歯根と骨の接着も悪かったりします。 このような処置を予定している方は早めの禁煙をオススメします。
また、外科処置を予定していなくても、歯周治療やむし歯治療をしていても治療効果が低くなってしまったり、再発に繋がりやすくなります。
せっかく時間やお金をおかけて治療しても長期的に良好な予後が認められないと治療しても無駄になってしまうので、そうならないように、どうしたら良いのか担当の歯科医師、歯科衛生士と相談していきましょう。
〈歯科でできる禁煙支援〉
・禁煙のカウンセリング
・禁煙補助薬の利用
・医科禁煙治療の情報提供
ちなみに禁煙補助薬はニコチンガムやニコチンパッチなど薬局で購入可能なものになります。
ただ、使い方や禁忌などもあるのでご相談の上使うとより良いかと思います。
まずは口腔内の状態、1日の喫煙本数など 病院で相談し適切な診査診断を受けましょう。禁煙に興味ある方は一度クリーニングついでに歯科医院へ受診してみてください!
蒲田駅前歯科・矯正歯科 歯科医師 北村
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