01 噛めない、噛みにくい

入れ歯で咬めない原因は、大きく分けて3つあります。
1つ目は、入れ歯自体が顎に合わない、つまり入れ歯の形状によって局所的に衝撃を受け傷つき、咀嚼ができなくなることです。
2つ目は、上下のかみ合わせが合わず、かみ合わせの時に入れ歯が動いて粘膜がこすれて痛かったり、かみ合わせの高さが適切でなく力が入らないため、噛むのが難しいというものです。
3つ目は、入れ歯が平らで、力が加わらないと咬めないことです。
力をいれて噛もうとすると粘膜が傷ついてしまい、噛みにくくなります。

02 入れ歯が浮く、入れ歯をずれる、上顎の入れ歯を落ちる

総入れ歯は、上顎でも下顎でも装着可能ですが、吸盤の原理で装着するため、入れ歯の形状が悪く、粘膜との密閉性が緩いと浮いたり落ちたりしやすくなります。
またかみ合わせがあっていないと噛んだときに入れ歯が動いてしまい、そこから空気が入って吸引力がなくなり、入れ歯が落ちたり動いたりします。
入れ歯が動くと違和感を感じることがあり、咽頭反射を引き起こす可能性もあります。

03 見た目が変

総入れ歯は、切歯の様子から噛み合わせの高さまで、すべての歯を粘膜上に配置するため、少しでも歯の位置がずれると、前歯が曲がったり、口元にシワが寄ったりすることがあります。
顔が崩れて見える場合もあります。

1.正しい入れ歯の形、2.正しい噛み合わせ、3.正しい入れ歯の位置で噛むことができれば噛みやすい、見栄えの良い入れ歯を作ることができます。
この3つを確実にクリアした上で、入れ歯制作に進むことが重要です。
粘膜の厚さ、顎の骨の状態、舌の大きさ、唇の形、顔の大きさなどは人によって異なるので、実際に仮の入れ歯（治療用入れ歯）を使って確認するのも大事です。
仮の入れ歯（治療用入れ歯）を作ることで、入れ歯の形や大きさを生かし、何かを噛んでも安定し、口を大きく開けても入れ歯が落ちないか、前歯の状態はどうか、唇にシワはないかなど、具体的に確認することができます。
体にあっていない入れ歯を長期間使用すると、顎の関節や筋肉に不具合が生じることがありますが正しい入れ歯を入れることで改善することが可能です。

総入れ歯は、すべての歯を失った場合の代表的な治療法です。
適切な治療手順を踏めば、噛める美しい入れ歯を作ることができます。

総入れ歯は、顎の骨とそれを覆う粘膜の噛む力を受け止めます。
そのため、入れ歯が合わずに動いてしまうと、顎の骨の吸収がはやまり、入れ歯がよりぴったりと合わなくなり、顎の骨がより吸収されてしまうという悪循環に陥ってしまうのです。
より快適な状態で長く使うためには、もちろん安定した入れ歯を入れる必要がありますが、入れ歯は粘膜の面積が広いので、骨が吸収されないように設計することが必要です。
また、下顎では顎骨の中を太い神経が通っているため、顎骨が過度に吸収されると神経を圧迫して入れ歯の痛みにつながりやすくなります。

総入れ歯治療後、どんなに丈夫な入れ歯を作っても、長期間の使用をすることで問題が起きやすくなります。
総入れ歯は、歯ではなく顎の骨と粘膜で噛み合わせを支えます。
そのため、何十年も使っていると、どうしても顎の骨の吸収が起こってしまうのです。
30代、40代で歯を失ってから長い年月をかけて作られる入れ歯のポイントとなるのは、骨の吸収を防ぐための対策です。
現時点ですでに骨吸収が起こっている場合は、将来的に入れ歯が問題にならないような治療手段を検討する必要があります。

入れ歯の製作工程については、まず歯科医師が口の中の情報を収集し、その情報をもとに歯科技工士が入れ歯を製作します。
入れ歯の製造には専門的かつ高度な知識が必要であり、完成度の高い入れ歯を提供するためには、高度な技術を持った歯科技工士が不可欠です。
当院は入れ歯専門の歯科技工士と提携しているため、最高精度の入れ歯を提供することが可能です。
患者さんの口腔内の情報が同じでも、歯科技工士の力量によって、得られる入れ歯の品質が変わってくるのです。
当院では、世界最高水準の技術で義歯を作成し、患者さんに提供しています。
微妙な色合いと1mmのコンマで、微調整し、ひとつひとつ丁寧に手作りすることで、高い品質を実現しています。