みなさま、こんにちは。
大田区にある蒲田駅前歯科・矯正歯科、歯科医師の花岡です(*^^*)
今回は妊婦さんの歯科治療についてお話ししたいと思います。
妊娠中の歯科治療は、母体やお腹の赤ちゃんへの影響が心配だと思います。
なので、妊娠中の歯科治療の時期だったり、歯周病や口腔ケアについて説明していきます。
目次
妊娠中の歯科治療の時期
妊娠の時期は、初期・中期・後期と分かれています。
妊娠初期(妊娠1週から15週)
つわりがひどかったり、切迫早産や流産の可能性があるなど、母体が不安定な状態なので、応急処置にとどめます。
妊娠中期(妊娠16週から27週)
安定期と言われていて、歯科治療が可能になります。
処置を始めて、後期にずれ込まないように治療を進めることが必要です。
妊娠後期(妊娠28週〜)
お腹の中の赤ちゃんも大きくなり、母体に負担がかかる時期であるため、妊娠初期と同様に応急処置にとどめます。
妊婦さんからよくある質問
次は妊婦さんからよくある質問についてお答えします。
Q. 妊娠中だけど、レントゲン撮影しても母体やお腹の赤ちゃんに影響はない?
A. 歯科の用いるレントゲンは、自然に浴びる放射線よりかなり少ない放射線量です。
照射範囲も腹部から離れていて、防護エプロンもするので、問題ないとされています。
Q. 麻酔をしても影響はない?
A. 麻酔をしても母体や胎児に影響はないとされています。
歯科で使う麻酔は局所麻酔で、胎盤を通して赤ちゃんに届くことはないです。
この他にも質問がありましたら、いつでも聞いてください^ ^
妊娠中のお口の中のトラブル
妊娠性歯肉炎、歯周炎
妊娠中は、エストロゲンとプロゲステロンというホルモンが多く増えます。
歯周病菌はこのホルモンを栄養源として活発になるため、妊娠中は歯周病になりやすいと言われています。
さらに、歯周病が進むとそれを抑えようとしてプロスタグランジンという物質が作られます。
ただこのプロスタグランジンは子宮の収縮効果があるため、分娩時と同じ状況を作ってしまうのです。そのため、早産になりやすいと言われています。
対策としては、
①つわりで気持ち悪く磨けない時は避けて、磨ける時に磨く。
②小さめのヘッドの歯ブラシを使う。
③口腔内を乾燥させないように水を飲む、ゆすぐ。
④キシリトール含有のガムをかむ。
などがあります。
妊娠性エプーリス
歯茎にコブのように膨らみができる症状です。
妊娠初期から中期にかけてみられます。
原因は、口腔内の歯垢や歯石などの汚れに加え、妊娠に伴うホルモンの変化と言われています。
出産後に自然消滅するケースが多いので、まず経過観察します。
出産後でも無くならない場合は、歯医者さんで相談してみてください。
終わりに
妊娠中は、不安なことがたくさんあると思います。
少しでもお口の中の環境が良くなるようにサポートしたいと思いますので、何かありましたらぜひお声がけください。
歯科医師 花岡